中ちゃんの久しぶりのスピーカー工作パート1
KF-168ノバウナギ(バスレフ)の製作
BS-168改2008年4月下旬着工

長岡氏のBS-168なるモデルをベースにフロアー型スピーカー(以下SP)を製作してみよう。
拙いHPにも紹介しているが、なかなかのパフォーマンスを誇るモデル
現在殆ど使っていないモアイのユニットを使ってその実力を検証してみよう。


まず、オリジナルからの変更点
@平面的でベタッーとしたレイアウト・ルックスが気に入らず、
全幅を小さくした。
中ちゃんライブラリーに掲載されている

BS-168ノバを御覧頂くと良く判ると思います。

A基本的に元設計のエンクロージャー容量をあまり変えずに、
背丈を840mmまで伸ばし奥行きも短くしてトールボーイにしました。

Bコストダウンする為、元設計の15mm合板の2枚重ねを
12mm合板の2枚重ねに変更する。
良く目立つフロントバッフルのみ9mm厚のMDF化粧合板、
側面と上面の表側のみリサイクルの12mmフローリング材を使用。
塗装無しですぐ使える事を優先しました。

@パネルソーのあるホームセンターで
  下地用コンパネ(898円)を切り出してくる。
A厚さ12ミリ2枚重ねなので、まず天地の板
  @ABCを木工用ボンドで貼り合せる。
B両サイドの1枚目の板GHを打ち付ける。
  (写真左)ロの字の補強板Fも固定する。
Cそのままではカネ(直角)が出ないので、
  後板Dを仮打ちしてしっかり補正する
D両サイドの2枚目の板JKを打ち付ける
  (写真中央)
E後板Dを本格的に打ち付ける(写真右)
中休み

スピーカー工作の箸休めと言うか中休み。
本SPの上に置いて使うスーパーツイーター台を
端材を組み合わせて製作した。

右は10年程前に「サブウーファーの箱に使えば」
と戴いて来たSPに付いていたTRIOのツイーター

左は先日閉店したリサイクルショップで見つけた
FOSTEX FT15H現行のFT17Hのひとつ前の
モデルのようだが何時頃の製品か全く知らない。
ルックス・スペック共に同じ。
全く動作するかどうか判らないジャンク品だった
ので方チャンネルでも死んでいたらボツでした。

購入価格は480円×2なので現行FT17H2本
7000円を考えるとC/P比は最高!!

ノバはツイーター不要のシロモノだが、
使うとすればFT17HかFT96Hを0.47μF位
でスーパーツイーターとして使える。
FT15Hは0.47μFを挟んでドライブ予定。
もうひとつのTRIO T14-0001-05長い(^^;)は0.47・0.33・0.22μFを組み合わせて試してみたい。
今回初めて使用する鬼目ナットを使用する。
  (これまでは使い易い爪付ナット)
1枚目の表板の内側に4個ずつ取り付ける。
少しでも穴位置がずれると最終的にユニット
の取り付けボルトが締め付けられなくなる。十分注意して調整しながら作業を進める。
F表板E(ユニットの着く表板)の加工
  SPユニットの取付け穴とバスレフポート
  の穴を開ける。(写真左)
  SPユニット開口は直径151ミリですが、
  そのまま2枚とも151ミリで開けるとユニット
  後方からの音声信号がバスレフポートから
  出て来るまでにストレスがある為に1枚目
  は直径175ミリで開ける。

 爪付ナットや鬼目ナットを使用する場合、
 写真左のような形状にしてEと表板Oに
 ユニットを頑強に固定しなければならない。
 今回、8個の固定穴の内4個のみ鬼目ナット
 を使用しました。

G先日作成しておいた
  バスレフポート(KLMNを組み立てた物)
  を取り付ける(写真右)
Hスピーカーターミナルの取り付け位置に
  下穴2個とケーブルが通る穴を開ける。
  サブウーファーのBOXに以前使っていた
  フォステクスのTT100が2個余っていたので
  こちらを再利用しました。
I乾燥したSP BOXをコンコンと殴って
  共振や補強具合をc/k
  2枚重ねの側面や天地面はどっしりシッカリ
  しているが、1重の裏板部分が盛大に箱鳴り  
  がして補強が必要な事が判明した。

  コンパネの端切れPQを220ミリ弱の幅に
  切って適当に貼り付ける。

J内部に粗毛フェルトをガンタッカー
  (特大ホッチキス)を使い固定する。(写真左)

Kスピーカーターミナルの取り付け
  既に穴あけとフィッティングが済みなので、
  内部配線用線材のベルデンのスピーカー
  コードをターミナルに結線してSP BOX
  に取り付ける。(写真右)
L

  これまで出来たBOXにたっぷり
  木工用ボンドを塗って1枚目の表板E
  釘打ち固定する。

  固定方法は
 ・ボンドを塗って端金やクランプや重しで固定。
 ・ボンドと釘で固定。
 ・ボンドと木ネジで固定。

 など色々ありますが、
 ひとつ目は一工程に1日2日しか出来ず
 日数が掛かり過ぎる
 みっつ目は木ネジの周りが盛り上り
 完成面が凸凹になる。
 取付け先が小口の場合、割れて
 締め付けられない。などの弊害があります。

 ボンドと釘で固定するとずれない、
     (特に錆びた釘は簡単に抜けない)
 次の作業が出来る利点があります。
 しかしながら仕上がりに不満が残るので、
 今回のような見えない所のみ多用しましょう。
M
  しっかり乾燥させたBOXに2枚目の表板O
  水で薄めた木工用ボンドを満遍なく塗って
  表板Eの上に貼り付ける(写真 左)

N
  ここで釘を使うと出来上がりが悪くなるので、
  ずれない様に重石(布を貼ったコンクリート
  ブロック4個)を乗せて乾燥を待つ(写真右)
 

難点は板の小口部分のみ合板が丸見えで、
どうにかして目隠しする必要があります。

さし当たっての対策としては、

@小口テープを貼る。
A他の板の色に合わせて色を付ける。
     
ですが、@は段差が出来るのでパス
先程ダイソーで買って来た
茶色の油性マジックを塗ってみます。
 

さて、問題の小口に茶色のマジックで
ペイントしてみましたが、
なかなか好い感じになりました。

O
 予めターミナルに結線しておいたベルデンの
 スピーカーケーブルにユニットを接続して、
 スピーカーBOXにユニットを固定する。

 今回の出来上がり面に使った板は我が家の
 屋根裏部屋で見つけた、
 大建のユニット家具用の天板用MDF板材
 (粉末状にした木材を板状にプレス加工した物)
 2500×610mmから切り出しました。
 見た目はショボイメーカー製スピーカーに
 負けていません。

 難点は板の小口部分のみ合板が丸見えで、
 どうにかして目隠しする必要があります。
 (写真中央をご覧頂ければ、
        より分かり易くなっています)
試聴テスト

 アンプとソフトを取換え・引換えして試聴。
 まず、もとメインのモアイと
 比べると全く遜色は見受けられなかった。

 ユニットは元々モアイに装着していた
 FE-168シグマなので当然と言えば当然。
 比較のポイントは上(スーパーツイーター)
 と下(バスレフポートの低音増強効果)です。

 上は長岡先生が記述しておられた通り、
 通常のツイーターは不要なまでの優れもの。

 スーパーツイーターFT-15H(シヅキ0.68μF)の
 逆相接続で確認したが、トッピング・スパイス
 的な味付け程度の効果に留まる。

 下はボリュームを上げると大口径バスレフから
 サウンドシャワーのように低音が放出される
 (ダクトの位置が低いので分かり辛い)
 盛大に空気の振動板が波動を放出している。
 モアイとは一味違う軽快な鳴りっぷりをみせた。
  

費用詳細

 ユニット5000円×2(手持ちの物なのでヤフオクに出たら入手出来る予想価格)
 ツイーター498円×2(リサイクルショップの掘り出し物)
 下地用12ミリコンパネ898円×1
 フローリング材(リサイクルなのでタダ、定尺3枚程度なので698円×3位)
 内部配線材360円×1(たぶんこれ位)スピーカーターミナル1200円×2(もっと安い物もあります)

 粗毛フェルト500円程度(普通のアクリル綿や断熱用ストーンウールも可)
 グラスウールはチクチクするので不可
 木工用ボンド徳用大袋400円ぐらい

 実費トータル3000円程度でしたが、何も無い状態ですと20000円ぐらいかかりますね
 

  モアイ(新品ユニット総額10万円)
          VS
   ノバ(新品ユニット総額3万円)

 というコスト対比と実力対比を考えると
 ノバに軍配が上がると思います。
 今回の実践テストは大成功と言える。


 今回の目玉は本設計には無いロの字の
 補強板Fを使って補強している点です。
 また、塗装を省く為に外側にフロアー材を
 使っています。
 
その後


 調子に乗って、以前角材とガンタッカーで
 作ったスピーカーネットを外してノバウナギ用
 のスピーカーネットを作ってみました。

 今日は午後から他の作業をしながら、
 ノバウナギで色んなソースを再生する。

 やや大味傾向だがクラッシック・ジャズ・ロック
 もいけるオールマイティーSPの完成。

 特に低音がパワフルに入ったソースこそ
 このスピーカーのメリハリの良さを
 引き出していると思います。
詳しい図面はこちらです。


 


あくまでも長岡鉄男氏設計のBS-168ノバをアレンジしたものです。
コスト重視のエンクロージャー設計になっています。強度も重さもシッカリあります。
他の16cmユニットでも相当の実力を発揮出来ます。初めて作るスピーカーBOXに如何!!
 

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